「限度額適用認定証」をメインに、「自己負担限度額」「高額療養費」について解説します。
この記事の読者の想定は下記の通りです。
- 「限度額適用認定証とは何か」を知りたい
- 「自己負担限度額」について知りたい
- 「高額療養費制度とは何か」を知りたい
上記の内年齢をクリアしつつ、1つでも当てはまる方は、是非お読み下さい。
はじめに
ざっくり理解することに重点を置く
ざっくり大まかに理解できるよう心がけて説明しています。
細部に関しては、ざっくり抑えた後に利用されている健康保険の仕組みをご確認下さい。
限度額適用認定証とは
一定以上の支払いをしなくて済む
限度額適用認定証とは、ざっくり言うと窓口での一定(自己負担限度額)以上の支払いをしなくて済む効力を持つものです。
公式(※協会けんぽの場合):健康保険限度額適用認定申請書 | 申請書のご案内 | 全国健康保険協会
自己負担限度額
自己負担限度額とは、1ヶ月当たりの医療機関に支払う金額を一定値までに抑える仕組みのことです。
「一定値」というのは、区分によって変わるものです。
例えば、区分「エ」の方は自己負担限度額が57600円です。
「1ヶ月当たり、どんなに高くても自分で負担する金額は57600円まで」という意味です。
一例として「デュピクセントを10万円分買う際に提示すれば、受け取るモノとしては10万円分(4本)でも、支払う金額は57600円まで」ということです。
月々の負担額が大きい人は、活用する一択ですね。
参考(自己負担限度額):高額な医療費を支払ったとき(高額療養費) | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会
多数該当
「多数該当」という仕組みがあり、ざっくり説明すると下記の2点です。
- 「支払負担の大きい人の負担を減らすよ!」
- 「自己負担限度額の基準額、小さくするよ!」
条件は、自己負担限度額を超過する支払が3ヶ月あったときです。
「自己負担限度額が何ヶ月(※3ヶ月)も続いてるだと?じゃあ月々の負担減らすよ!!」って考えからだと思います。
4ヶ月目からは支払負担が減るわけですね。
例えば前述の区分エの方であれば、57600円以上の自己負担限度額を超える月が3ヶ月以上あったら条件を満たすので、それ以降は自己負担限度額が44400円になるわけです。
因みに「はじめに」で伝えたように細かいところは省いてます、家族合算等もあるので各自お目通し下さい。
区分の確認方法
限度額適用認定証の発行申請をして下さい。
限度額適用認定証に区分が書いてあります。
高額療養費制度との併用
前述の話を考慮すると「じゃあ、今まで使わずに使ってきた多額のお金は無駄だったのか!」と思われた方もいらっしゃるかと思います。
支払済の高額な療養費に関しては「高額療養費制度」を活用することができます。
前述の例になぞると、「デュピクセントを10万円分先月に買った、高額療養費制度を活用すれば、42400円返ってくる」ということです。
短所としては、「振り込まれるまでに間が空く」点です。
まとめ
自己負担限度額を超えると予め解っている場合
限度額適用認定証を使う!窓口で金銭的負担が減る(≒高額療養費制度の活用が不要になるという意味では、高額療養費の申請の手間が省ける)。
限度額適用認定証を使わず、自己負担限度額を超過した支払った場合
高額療養費制度を使う!(振り込んでもらうよう申請する)ただ、申請する手間がかかるのと、振り込まれるまでに数ヶ月はかかる。
自分の区分を知りたい場合
何も考えず限度額適用認定証を発行する!そこに記載されている区分を確認する!