この記事の読者の想定は下記の通りです。
- 映画「パッセンジャー」がどんな話だったのか知りたい
- 映画「パッセンジャー」のキャストについて知りたい
- 映画「パッセンジャー」の挿入曲について知りたい
- 映画「パッセンジャー」の登場人物達について知りたい
上記の内1つでも当てはまる方は、是非お読み下さい。
はじめに
■未だ観賞していない方向け
├ 「お勧め」か「お勧めでない」か
├ キャスト
├ あらすじ(※「パッケージ裏」レベル)
├ 予告編
├ 本編
■既に鑑賞した方向け
├ 物語解説(ざっくり)
├ 登場人物
├ まとめ・考察
未だ観賞していない方向け
「お勧め」か「お勧めでない」か
個人的には「お勧め」します。
※先入観なく観たい方に配慮して、理由はここでは伏せます。
「パッセンジャー」のキャスト
主演:ジェニファー・ローレンス
監督:モルテン・ティルドゥム
舞台:近未来SF映画
「パッセンジャー」のキャッチコピー
乗客 5000 人
目的地まで 120 年
90 年早く
2 人だけが目覚めた
理由は 1 つ――。
「パッセンジャー」のあらすじ(※「パッケージ裏」レベル)
―主人公の「ジェームズ・プレストン」は船内で目を覚ました。
船内というのは、「アヴァロン号」という宇宙船の中。
アヴァロン号は、地球から目的地の惑星まで120年間ものあいだ航行する。
乗客達はアヴァロン号が航行している間、冬眠ポッドで過ごし、目を覚ますのは120年後。
それ以外に目をさますのは「計算上有り得ない」ことだった。
ジェームズは、航行開始から30年後に目を覚ましてしまい――
「パッセンジャー」の予告編
「パッセンジャー」の本編
下記の記事よりVODの無料体験期間を活用することで、無料で観られます。
※残念ながらHuluにはパッセンジャーがありませんでした…(※U-NEXTにはありました)。
既に観賞した方向け
「パッセンジャー」の物語解説(ざっくり)
デンバー出身の技術者「ジェームズ・プレストン」(通称:ジム)はアヴァロン号で目を覚ました。
航行開始から30年後、つまり予定より90年より早く。
原因は、船の故障(隕石による損傷箇所が致命的だった)。
ジムは、あらゆる手を使ってアラートを上げようとしたが誰にも伝えられず、徒労に終わった。
ジムはあるとき、オーロラ・レーンのことを知る。
ジムは孤独に耐え、”オーロラを冬眠から起こしたい衝動”に抗う。
ジムが目覚めてから1年と数ヶ月経ったある日、孤独に耐えきれずオーロラを起こしてしまう。
ジムとオーロラは始めこそ良好な関係だったが、ジムが起こしたことがオーロラにバレてから一変し、2人の関係は破綻する。
船内の異常はましていったある日、「ガス・マンキューゾ」というクルーが目を覚ます。
ガスは船内の異常を調べ、修復を試みるも、身体を悪くしていた為、完遂しない内に亡くなる。
ジムとオーロラは自分たちの為、船内の5000人強のパッセンジャーの命の為に、協力して修復にあたる。
結果は成功。
ジムは「1人だけ冬眠状態になる術」を見つけ、オーロラと相談するも、2人は「一緒に過ごす道」(≒2人だけで残りの人生を過ごす道)を選んだ。
2人だけで人生を全うした。
ジムらが奮闘した88年後、クルー達は目を覚ますと「グランド・コンコース」には大きな木や草花があった。
「パッセンジャー」登場人物のまとめ
ジェームズ・プレストン / 演者:クリス・プラット / 声優:小松史法
デンバー出身、技術者。
不条理にも目覚めてしまう悲劇に見舞われる。
- 助けを求めようにも、求められず(クルーの部屋は開かない、メールは届かないし返信も何十年か後)。
- 話し相手に人が居ない(アーサーが話を聴いてくれはするが、人間ではないので限度がある)
そんな生活を1年以上耐えた男。
最後は、報われたともとれるエンディングを迎える。
だからこそ彼の船内での行動1つ1つに共感できるように思います。
「移住先で家を建てる」という夢は叶いませんでしたが、オーロラと結ばれるエンディングには、「報われた」といっても過言じゃないのではと思います。
アーサー / 演者:マイケル・シーン / 声優:村治学
アヴァロン号のバーコーナーに居る、アンドロイド。
知能は高く、返答パターンは豊富なので話し相手として優秀。
オーロラに、「ジムの秘密」(オーロラが起きたのはジムが起こした為)を漏らしてしまう。
オーロラ・レーン / 演者:ジェニファー・ローレンス / 声優:水樹奈々
作家、ジェームズの起きた1年後に起床する。
起床後はジムと惹かれ合ったり、破綻したり、船を修復した際に2人の関係も修復したりする。
船内では、ジョギング・スウィミングを行うアクティブな面を見せた。
ジムとの大胆なシーン、「ジムに起こされた」と知った後の攻撃的なシーン、船を直した直後のジムが死にかけていたときのシーン等からですね。
正直、好みでいうと喜怒哀楽が強く、人間味があって私が好きですけどね。
ガス・マンキューゾ / 演者:ローレンス・フィッシュバーン
/ 声優:玄田哲章
甲板長。ジェームズの起きた2年後に起床。
IDは2317。
身体の不具合数:612箇所。
船の異常に気付き、自身のカードキーを用いて原因調査・対応中に逝去する。
「パッセンジャー」の挿入曲
カモンカモン… (カモンカモン…)
の部分、特に聞き覚えありました。笑
あっちこっちで使われている楽曲ですね。
本作で流れるタイミングは、ジムが船内で「1人の生活を満喫」しているときに流れるときです。
個人的には、孤独ながらも、孤独さを忘れるくらい全力で満喫しようとする姿には胸を打たれるものを感じました。
「パッセンジャー」感想(雑感)・考察
ジムは珈琲を注文する際に下記のように言っていた。
- 「ラージコーヒー ミルクと砂糖」
…ん?甘党かな?(私と同族)
ジェームズは宇宙服を着て、宇宙に自らの身体を放り出すシーンに涙した。
手を尽くしてできる最後のことだったし…。
- ジェームズは宇宙服着ないで宇宙に放り出されようと考える。
- ジェームズは思いとどまった。
- ジェームズは恐ろしいことを考えたと認識し、その場から急いで立ち去る。
→すっごい人間的だなぁ…私もそうするんだろうなと思わされるシーンだった。
衝動的に、投げやりな気持ちになったんだろう。
- ジェームズはオーロラを起こす発想を得た。
- 苦悩に苦悩を重ね、何度も思いとどまった。
- ジェームズはオーロラを起こした。
- ジェームズはオーロラと偶然であったフリをした。
→寧ろよく耐えたよ…1年以上も孤独って想像できない。
SNSのようなものも含め、他社との繋がりが一切ない状況。
- ジェームズは、壁にぶつかり続けるお掃除ロボを見て、開発することを考えた。
- ジェームズは東京タワーの模型を作成し、オーロラにプレゼントした。
ジェームズ可愛いことするな。笑
律儀だな。
オーロラの襲い方が本気過ぎた…。
顔の殴り方・蹴り方に、体重かかりすぎ。笑
「火曜は俺のアーサーデー」
→関係が破綻しているときのジムとオーロラ、曜日ごとにアーサーと話せる日を交代交代していたよう。
この作品においてのアーサーって、最高の癒やしキャラなんじゃ…。笑
少なくとも、ジムやオーロラのメンタルに異常をきたさなかった大きな要因だった気がする。
ガス・マンキューゾの不具合:612箇所
…(・・;)
ちょっとだけってレベルじゃねえ…!!苦笑
観終えた直後に書きなぐった感想
もうね、素晴らしい。
何度声を漏らして泣いたか解らない。
リアリティ有りすぎる点、人間の心情変化の描写、最後のジェームズを助けようと必死になるオーロラの姿、どれもこれも個人的にはツボ。
好み度で言うとここ数年の内で断トツ。
★さん(※紹介してくれた会社の先輩)ありがとう。
インプレッションシーン
- ジェームズが起床してからの心情変化。上がり下がり。(「オーロラを起こす」という発想が浮かぶまでの間に限定)
- ジェームズに「オーロラを起こす」という発想が浮かんでから、「オーロラを起こす」迄の苦悩。
- オーロラを起こしてからの、ジェームズとオーロラの二人の心情変化(オーロラが、自らを起こしたのがジェームズだと知るまでの間に限定)。
- (…いつまでも続いて欲しい時間だった。2人の愛し合っている時間、自分も見ていて幸福感を分けてもらってる気がした。)
- オーロラが、自らを起こしたのがジェームズだと知ってからの二人の心情変化。
- ガス・マンキューゾの登場(地味に、ガスマンキューゾが自身の健康診断中に行った、権限のオーバーライドをオーロラが見ていたのはデカかった。これがなかったらジェームズの蘇生ができなかった)。
- ガス・マンキューゾの死(このタイミングでオーロラは腹を括ったんだよな。2人で乗り越えるって) 。
- 問題の特定をしに行く2人。オーロラは死にかけるも、ジェームズが機転を利かせることによりオーロラは九死に一生を得る。
- 問題を特定した後のジェームズの決死の扉を開け続けるシーン(問題が解って以降はもうやばかった。焼かれてるときとかもう、駄目かと思った。「あっ駄目なやつ」って思った。苦笑) 。
- 問題の解決を終えたものの、ジェームズが宇宙に放り出されてしまったシーン(死亡フラグビンビンだった。できれば90年後に会って、家を建てて(ジムの理想)、本を読む(オーロラの喜ぶこと)をしたかったって、遺言のように話し続けてたな。完全に希望絶たれてた)。
- オーロラが急いで宇宙服着て、宇宙で投げ出されたジェームズを見つけるも届かず。辛うじて、宇宙服の紐のようなものを掴めた(奇跡だった。届かなかった時点でもう「変に期待させるなよ」とすら思いつつ、大丈夫、まだ大丈夫って言い聞かせてた。紐掴めてほんとよかった。紐GJ。オーロラGJ)。
- オーロラがジェームズをポッド(?)に押し込んで、蘇生を指示するシーン。権限をオーバーライドしようと、ガス・マンキューゾが言っていたIDを必死に思い出そうとするシーン。
- (うっぐって感じで感涙しかけてた。1…7…違う!なんだっけ…、、、、、ってなりながら必死に記憶の糸を辿るオーロラが切なかった。オーロラが思い出せて本当に良かった。)
- ジェームズが蘇生したシーン (涙涙。マジよかった。)
- ジェームズがオーロラに「凍眠できる」旨を告げるシーン(一瞬は本気でドキッとした。その直後のシーンでジェームズが1人で飲みつつアーサーと居たから胸糞エンドかと思いかけたわ。笑)。
- ジェームズとオーロラの二人でプールに浸りながら、幸せを噛み締めているシーン(これ以上のハッピーエンドがあるだろうか?登場人物にエキストラは要らない。文字通り2人だけの世界。衣食住が確保されている前提) 。
- 88年後、クルー達が目を覚ますと「グランド・コンコース」には緑があった。大きな木、草花、鶏。オーロラ達は幸せに過ごした。
疑問
- 安全性は完璧だった筈なのに、何故隕石は貫通してしまったのか。貫通できたのか。
アヴァロン号のどの機械も口を揃えて「早く目覚めることは有り得ない」と言っていたが、ではなぜ起こったのか?
アーサーの反応を見るに想定外のことだったようだが…。
あれだけの規模の宇宙船、様々なところにハイテクノロジーが使われている、なのに「想定外」が起こるのは一体…(可能性として起こる事態やリスクが網羅されていないのが不自然)。
- パッセンジャー5000人居るとはいえ、起床は着陸の数週間前の想定。安全性はバッチリなので想定外のことに備えない筈。
- ジェームズとオーロラの87~88年を過ごすだけの飲食物はあったのか?あったとしたら、何故あったのか?
計算してみる。
ジェームズ1人で88年分、ジェームズ+オーロラ2人で176年分の飲食物は必要。
パッセンジャー1人当たり、10週間と考えると、50000週間分は食料は確保されている筈。
1年間は約52週間だから、900年以上分は確保されている計算になるのか…。杞憂だった(雑な計算だから正確な数値は違うかもしれない。それにここまで言って、数週間というか5ヶ月前だった気がしてきた…!枝葉末節なので置いとく)。
- 故障し始めのタイミングでジェームズが起こされるわけだが、果たして偶然なのか?
起こされたのが「技術者」であるジェームズ、つまり「意図的に起こし、直させようとした」んじゃないかと思えてしまう。
ほぼ妄想だが。苦笑
これを読まれた方の中には、「それならクルーを選べよ」とツッコミ頂いたかと思う、それはその通り。笑
「人工知能の判断がそうだった」・「妥当性に欠けた判断になるよう組み込まれていたのでは」と思う。
実際、大雑把に言うと本作の流れは下記の通りだが、最初からロックキーあったらジムの苦労の部分とか難しかったんじゃないかなぁと思える。
ジムを起こす→オーロラが覚醒→ジムは異常に気付いていたが「ロックキー」が不足→ガスを起こす→ガスの身体に異常・逝去→事態を把握+ロックキー入手したジムらが活躍⇒一件は解決
宇宙×恋愛…FF8を思い出したのは私だけでしょうかヽ(・ω・)/
FF8の記事ではないので深掘りは避けますが…。
いろいろ言ったが、私は大満足。好みでいうと、ドンピシャだった。
賛否両論ある作品で、私と同様に満足度の高い評価をつける方も居れば、かなりマイナスな評価をつける方々も居る。
「どの観点で観るか」「どこを重視するか」だと思う。
少なくとも私は「心情変化」を重視し「リアリティが高い印象を受けた」ので高評価。
ハッピーエンドな点も個人的には大きい、、ガス・マンキューゾのIDを思い出そうとするオーロラのシーンは本当に…(´;ω;`)
星を付けるなら、5段階中5。
ご参考になれば幸いです。