この記事の読者の想定は下記の通りです。
- 映画「おおかみこどもの雨と雪」がお勧めか否か知りたい
- 映画「おおかみこどもの雨と雪」がどんな話だったのか知りたい
- 映画「おおかみこどもの雨と雪」のタイトルの意味を知りたい
- 映画「おおかみこどもの雨と雪」の登場人物達について知りたい
上記の内1つでも当てはまる方は、是非お読み下さい。
※一部他作品に言及・ネタバレレベルの発言もしています。予めご了承下さい。
- 「登場人物説明」…漫画「僕のヒーローアカデミア」の一部の内容
- 「感想」…映画「サマーウォーズ」「ソラニン」の一部の内容
未だ観賞していない方向け
「おおかみこどもの雨と雪」は「お勧め」か「お勧めでない」か
ネタバレ無しに上記の内容を伝えるのは難しく思いました。
- 予告編を見て興味が湧いた方:「お勧め」します。
- 細田守監督の作品がお好きな方:「お勧め」します。
- 上記に当てはまらない方:「お勧めでない」です。
- ネタバレ有りOKでお勧めorお勧めでないかを知りたい方:「目次上、「感想」の1~3行目まで読んで判断して下さい」です。
【細田守監督の主な作品】
- 時をかける少女
- サマーウォーズ
- おおかみこどもの雨と雪
- バケモノの子
- 未来のミライ
- デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!
- ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島
(引用元:細田守 – Wikipedia , 2019年04月07日時点)
※先入観なく観たい方に配慮して、理由はここでは伏せます。
「おおかみこどもの雨と雪」のあらすじ
19歳の大学生花は、あるときおおかみおとこと運命的な恋に落ち、やがて雪と雨という姉弟が誕生する。彼らは、人間とおおかみの両方の血を引くおおかみこどもとしてこの世に生まれたのだが、そのことは誰にも知られてはならなかった。人目を忍びながらも家族四人で仲良く都会の一角で暮らしていたが、ある日、一家を不幸が襲い……。
(引用元:解説・あらすじ – おおかみこどもの雨と雪 – 作品 – Yahoo!映画)
「おおかみこどもの雨と雪」の予告編
予告編3つありますが、1つに絞るなら最新の3つ目「予告3」で良いかと思います。余裕があれば、3つとも見るをお勧めします。
■予告1
■予告2
■予告3
「おおかみこどもの雨と雪」の本編
下記の記事よりVODの無料体験期間を活用することで、無料で観られます。
既に観賞した方向け
「おおかみこどもの雨と雪」の物語要約・ネタバレ有り
大学生の「花」は、「彼」(オオカミ男)と出会う。
2人は惹かれ合った。
「花」は、実質的にプロポーズともとれる言葉を「彼」に対してした。
「彼」は「花」に自身の秘密である「狼の末裔であること」を知らせるも、花は一緒に居続けることを選んだ。
*
花に第一子ができ、名前は「雪」とした。女の子。※自宅での自然分娩
花に第二子ができ、名前は「雨」とした。男の子。※自宅での自然分娩
*
ある日、「彼」が遺体で見つかる。
原因は、雪いわく不明。
*
花は、諸々の事情からひとけのない田舎に引っ越す。
理由の1つは、「人間としても、狼としてもどちらでも生きていけるように」。
引越し後、家計の負担を減らす為に自家菜園について勉強しつつ、自家菜園を始める。
前途多難だったが、それでも頑張り続ける花。
地元の人達が、花に積極的に協力してくれるようになり、自家菜園に成功。
雪は小学生になり、2年後に雨も小学生になる。
*
雪は小学校を卒業、中学生になる。その後も、彼女には人間として生きていく決心があった。
雨は脚を痛めた「先生」(ヌシ)に代わり、先生のやっていたことをする決心をした。彼には狼として生きていく決心があった。
「おおかみこどもの雨と雪」のタイトルの意味
「おおかみこども」とは?
下記のいずれかだと思います。
- 「狼男の子供」のこと(片親が狼男で、その子だから)。
- 「狼でもある子供」のこと(人間であり、狼でもある。そして子供だから)。
※上記の内いずれにしても、指しているのは雪と雨です。
「雨」とは?
「花」と「彼」の子供(長男)の名前です。
「雪」とは?
「花」と「彼」の子供(長女)の名前です。
「おおかみこどもの雨と雪」登場人物のまとめ
花 / 声優:宮崎あおい
本作の語り手である「雪」の母。
映画の始まりのタイミングでは大学生、終わりのタイミングでは推定32or33歳。
正義感が強い。
- 「出欠表を提出しなければ出欠扱いにされない大学の講義」が終わったとき、出欠表を提出しないで帰ろうとしている人に偶然に気付いたときには声をかけ、親切にその旨を説明することもあった。
(因みに、上記の声をかけた相手が「彼」(狼男)で、2人の出会いだった。)
芯が強い面も持ち合わせている。
- 彼との待ち合わせ、待ち合わせ時間を超過しても、どのお店も閉まり、人通りも過少になる時間帯になっても待ち続けた。
- 夫を亡くした後、子供2人を1人で育てていく決心を固めた後、子供2人の育て方や近隣住民とのトラブルに遭いながらも、耐え忍んだ(※憔悴はしていき、短い時間でも眠れる能力を身につけることに繋がっていく)。
- 引越し後、栽培に繰り返し失敗したり、韮崎のおじいさんからの栽培のレクチャー(※1)を受けたりするが、全く諦めない。
- 雨がまだ10歳の子供で、森に行くのを止めたものの行ってしまったとき、「どこかで泣いたりしていないか」と心配し、熊に遭遇しようとも、身体中に怪我をし続けようとも捜し続けた。
※1 理不尽ではないものの優しくはない。飴と鞭ではなく、鞭のみ
ぶっちゃけ、外見が映画の始まりと終わりで全然変わっていない点に違和感を覚えます。
第一子の妊娠から、第一子の中学入学までの間…つまり13年以上は経ってこんだけ変わらないのは(´・ω・`)…
受難の数々、大変そうだったな、、身近に居たら真っ先に助けたいと思わされるタイプです、花って子は。
にしても雨の捜索が特にそうですが、強すぎる。フィジカルもメンタルも。母強し、でしょうか。
彼 / 声優:大沢たかお
「彼」や「おおかみおとこ」と呼ばれている男。
本作で運転免許証を映されるシーンが多々あり、名乗っている名前はあるようだが、花をはじめ名前を呼んでいる人が居ない為わからない(公式サイトも「彼(おおかみおとこ)」と表記)。
先祖が狼男で、彼はその血を受け継ぐ狼男の末裔。
花と会ったのは大学だが、大学生ではない(単純に講義を受ける為だけに行っていた)。
宅配業系のアルバイトをして生計を立てている。
マイホームや家族についての願望があり、花に話しているときに花から実質的なプロポーズを受け、自身の秘密を明かす。
雪 / 声優:大野百花(※幼年期)・黒木華(※少女期)
本作の語り手。
名前の由来は、雪の日に生まれたことに因んでのこと。
普段は人間の姿をしているが、感情が昂ぶると狼の姿になる。
幼い頃は活発で、強気な性格だったが、小学校に入って自身と周囲の女の子の差異を意識するようになり、「おしとやかにする」ようになる。
小学校に通い、他人との関わりで社会性を身につけ続け、授業では積極的に手を挙げる子だった。
「人間として生きていく」をベースに考えていた。
狼の姿にならないおまじない:「おみやげみっつ たこみっつ」
草平に悪気がないのは解る、犬が居ると思った根拠に言っただけで、雑談したかっただけでしょうし。
雪も気が気じゃなくなるのは解る、バレちゃいけない秘密を「転校生が一発で鋭いこと」言ってきたもんだから、焦りますよ。「近づいちゃやばい、バレるかも」とか、「犬は飼ってない!」(犬扱いするな!動物扱いするな!人間だ!)という気持ちもあったともとれます。
雨 / 声優:加部亜門(幼年期)・西井幸人(少年期)
雪の弟、2歳差。
幼い頃は優しく、臆病なところがあったが、あるとき山でヤマセミをとったときから変わり始める。
小学校では、授業では控えめで積極的に手を挙げるタイプではなく、いじめられることもあった(※その際は雪が助けてくれた)。
小学4年生の頃には不登校になり、森に通い、「先生」(※ヌシ)の元で狩りの仕方等を学んでいた。
先生が怪我をし、脚の負傷の関係で「誰かが代わりをしなければならない」と判断、自分が代わりをすることにした。
豪雨の中、雨の身を案じて森に入り、熊に遭おうが身体中に負傷しようが雨のことだけを思う一心で捜し続けた花。
身体中ずったずたの花を見かけ、安全なところまで運びはしてくれるものの、それだけ?と思ってしまう。
そもそも雨が花の言いつけ通り森に行かなきゃ負わなかった身体中の傷を見ても、なんとも思わなかったのか?
10歳。10年間も育ててもらい、雨が欲しがれば「よしよし」もしてもらった。親孝行しろとは言わないけど、恩返ししたいとか思わないのか…。
って思いから好かないです。
森のこと、ヌシの代わりは立派だと思います。思いますが、仕事と家族は別。家族を蔑ろにするのはなぁ(´・ω・`)
韮崎(ニラサキ)のおじいさん / 声優:菅原文太
一言でいうと「気難しいおじいさん」。
花が引越し先で出会うことになる。
花のどこを気に入ってか、あるときから栽培についてレクチャーを施すようになり、且つ周囲の者に呼びかけ花をフォローする。
花の引越先での人間関係構築の、立役者。
田舎暮らしの不便さに耐えきれなかった…。
花はそうでなかったところが韮崎のおじいさんの心を動かしたんでしょうね。
自身は厳しい側面しか見せず、裏側では働きかけを行い、別の人達が親切にしてくれる。
韮崎のおじいさんのやり方を格好いいと評価する人は居ると思います、私もそう思います。
が、ある程度は仲良く、愛想よさも少しはあっても…と思っちゃいますが、それができなかったのは不器用なのか。できなかったじゃなくて、不要と考えてやらなかったのか。
ん~って思います(´・ω・`)
あと、「笑うな」と言い続けていた理由も解らなかった、、(頑固爺ゆえなのかなくらいしか想像がつきません)
草平 / 声優:平岡拓真
雪の学校に引っ越してきた転校生(雪が6年生の頃?)。
あるとき、右耳を負傷する。
- 草平は雪と接し、雪が獣臭く感じた為、率直にその話をした。
- 草平は雪に避けられるようになる。
- 草平は、雪から理由の説明がなく、納得がいかない為追いかける。
- 雪は、感情の昂りで狼化しそうなのを必死で内心食い止めるも、草平はしつこく追いかける。
- 雪は、意図せず草平を狼化した手で傷つけてしまう。右耳だった。
草平は雪の秘密を知っていたが、そんな素振りは見せず、小学校を卒業するまでは少なくとも秘密を厳守した。
最後、雪といい雰囲気になる。
2人とも早く大人になりたがっていた。
「おおかみこどもの雨と雪」感想
んー。切ない!
一部、捉え方にもよると思いますが、サマーウォーズのような「シンプルな円満ハッピーエンド」という感じではない印象です。
切ない要素が多少あっても、それ以上にハートフルな要素があるならOKって方にはいいかもしれません!(少なくとも私は、観て後悔ってことはないです)
どこが切ないか?パッと思い出せる範囲だと…
- 彼が死ぬところ(死ぬんかいいいいいい(;-ω-)眼もがっつり空いたままでショッキング度凄かった、、)
- 花の受難があまりに多いところ+協力が得られないところ(人狼ですからね、理解を得ようとするにもリスキーですね。引越先で、暫く経った後には協力を得られましたが、それまで長すぎ。相当タフじゃないとそこまで持たない。)
- 雨が10歳にして狼としての生を選ぶところ(親としてはまだ心の準備ができていなかったのに…。個人的には狼って点も大きい(今後会えるかわからない))
私は細田守監督の作品、「サマーウォーズ」も「時をかける少女」も好きです。
前々から、「未来のミライ」を観たいなと考えていて、ようやくルーツを辿り始めたところです(近々「化物の子」を見る予定です)。
サマーウォーズの「円満ハッピーエンド」イメージが強かったので、正直想像と全然違いました。
観ての印象としては…
良く言えば、”意外性があった”、”驚かされた”。
悪く言えば、”そんなことは、細田守監督作品に期待していなかった”です。ソラニンかよっ。
更に言い換えると、今回の件でこの監督の作品に対してのイメージをアップデートできたとも言えるかもしれません。
正直、細田守監督の作品に期待していたものってのは、私の勝手なイメージによるものなので、「あ、そういうものも作られるのかー」視野を拡げられました。
花と彼の初日の性行為、彼が狼姿のままってのは衝撃的だった。笑
えっ?そっちの姿なの?って。笑
これ以上は掘り下げないでおこう。・゚・(ノε`)・゚・。
何か表面的ではない、特別な意味合いがあったのかもしれないが私には解らなかった。
雪の入学先の学校の管理体制どうなってんだって思った。
2人も下校できていなかった生徒居たのに管理が杜撰過ぎ。
「あの豪雨の中、外に飛び出ちゃう低学年の子とか仮に居たら」、「親の代わりと言いつつ、誘拐目的で来る輩が居たら」と思った。
「おおかみこどもの雨と雪」考察
父はなぜ死んだのかについて、少しだけ考察してみます。
本作では、雪は「わからない」と結論付けていた(花が彼を見つけたタイミング的にも合点はいく)。
個人的には、買ったものを家の前に置いてあった点から「本能的に」じゃないかと思った。
仮に「長男を出産したばかりの花に滋養のあるものを食べさせようと思って」なら、買ったものを家の前に置くんじゃなく、リビング持ってけば良くないか?
ましてや、買い物袋の中に財布まで入っている不用心っぷり、花が先に袋を漁ったからいいものの、他の人なら財布やら、中に入っている運転免許証までとられていたかもしれない。
冬のこと、小学生の雨がヤマゼミを獲ろうとして失敗、落ちて溺れ、雪が助けた事件があったが、助けられた雨は「助けられるまでの記憶が一切なかった」。
今ならヤマゼミが獲れそう!って思ったってところからの記憶がないところを見ると、本能が働くとそういうことになるのではと思う。
お父さんもこの要領で、偶然見かけた鳥を…じゃないかなって。
…本作で語られている通り、解らないんですけどね。どうなんでしょうか(´・ω・`)原作読めば解るのかなー。